憧れのパンを作ろう。Pain de campagne作りの道
大泉洋さんと原田知世さんが主演した映画『幸せのパン』を観た。そこに出てきたパン。カンパーニュ。その素朴な風合いとパンの歴史に心を奪われた。
パン・ド・カンパーニュ
田舎風フランスパン。Wikipediaで見てみるとそうあった。何の飾りっ毛もないそのパンの事を調べると調べるほど、そのパンの魅力に心惹かれていった。
作ってみよう。
これがカンパーニュを作ろうと思ったきっかけです。でも、調べていくうちに色々知らないことが出て来る出て来る。
今まで、普通の小麦粉を使ったパンを作ったことはあるのですが、この『カンパーニュ』は全粒粉と言うものを使うらしい。
全粒粉とはなんぞや⁉️
調べてみると、一般的な小麦粉は小麦の胚乳のみを粉にするのに対して、この全粒粉は、その名の通り、小麦の表皮、胚乳、胚芽を粉にしたものらしい。
だから、一般的な小麦粉で作ったパンよりも癖があって素朴な味がするという。
癖のある素朴な味。ますます、惹かれました。
という訳で早速、全粒粉を近所のお店で購入。
作り方を調べていると、Twitterのフォロワーさんから発酵籠と言うものが必要だという情報が!
発酵籠とはなんぞや⁉️
その名の通り、その籠の中でこねた生地を発酵させるらしい。もっと詳しく調べると、カンパーニュやバケットというパンは他のパンに比べて、水分を多く含ませて発酵させるので、生地が横にダレたりしないように、籠などに入れて発酵させるらしい。
発酵籠。
バヌトンともいうらしい。
なるほど、なるほど。
ザルなどでも代用できるらしい。
買うとしても1000~2000程度。
うちにあるザルでの代用は、仕上がりが何かカッコ悪いし買うのは何となく勿体無い気がする。
という事で作ります(笑)
無ければ作れ。出来なきゃ買え。
が私のモットーですから。
用意したものは、A4サイズの紙とセルハンテープ。これで籠を編もう。
最初はA4の紙でこよりを作って編んでみたのですけど・・・。
ひねった癖が出過ぎて上手く編めず、途中で放棄しました(笑)
次はもう少し丁寧に作ろうと思い、小学生の時に先生が作ってた方式で作る事に。
A4の紙を半分に切ったものを丸い割りばしで、クルクルと巻いて紙のストローのようなものを作ります。
巻いた所をセロハンテープで止めます。
紙同士を繋げるために筒の中を折ります。
折った部分を折って無い方の紙のストローに差し込みます。後で塗装するために、この時に差し込んだ部分のテープの部分が隠れるように差し込みました。
2本つないで計八本。それ以外に編んでいく用のストローを10本ほど作りました。
2本のストローを繋いだものを縦に4本、横に4本揃えて、籠の軸にしました。
縦軸の右端のストローを左回りに、ぐるっと回します。
こんな感じです。(上の写真と違って縦と横の軸を互い違いにしてませんが問題ないと思います。)
約一周半編んだところです。縦軸と横軸を均等に広げて引き続き編んでいきます。
軸にどんどんストローを足していきながら、形を整えて籠にしていきます。
ちょっと、いびつですが籠にはなりました(大汗)
せっかく苦労して作ったのだから上手くカンパーニュが焼けたら何度も使いたいので、柿渋を使って染色しました。これで、防カビ、防菌対策にもなると思います。
刷毛では塗れなかったので、ボールを使って漬け染にしました。
表面の素地がつるつるだったりで、なかなか上手く染まらず、綺麗とは言い難いですけど、何とか表面の保護には、なるのかなって感じです。
ようやく完成。形は少し歪だけれど、頑張った分、愛着もわきました。
とりあえず、籠を編めば良いんでしょって安易な考えで始めたんですが、これが大変でした。何度も失敗して、何度もやり直して。何せ紙で籠なんて編んだこともないし、編もうとも思ったことない。
頼りは小学生の時の担任の先生がかごを編んでたことを思い出しての記憶のみ。
今は動画やネットで調べようと思えばいくらでも調べられるのだけれど、それも何か面白くないし、昔のフランス人はこうやって苦労してかごを作って、愛する家族のためにパンを焼いていたんだなって勝手に思ったら楽しくなっちゃっいました。
買えばそれで済む話なんでしょうけど、自分で籠を作った事で何としてでも、憧れのパン『パン・ド・カンパーニュ』を焼いてやるぞという気持ちにもやる気がみなぎってきましたね。
今回はここまで。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。感謝いたします。