make the style. オレンジランプのブログ

私、オレンジランプが自由気ままに過ごす日常。大好きなもの作り。料理。家具製作。猫。アウトドア。子育て論。などなど、気ままに発信していきます。

お盆休みの私のお役目。

お盆休み。我が家でも毎年この時期は家族が皆、実家に集まり食卓を囲みます。今年もそんな時期がやってきました。

 

勝手が違うといつも以上に大変。

 

今回はお盆休み中の家族の一コマを書いていきます。

 

ここ最近の我が家の料理は病気療養中の私が主に作っています。特に何の不自由もなく楽しく作りたいものを作り食べたいものを食べています。でも、これが実家での調理となると勝手が違います。

 

それはなぜか・・・。

 

調味料のありか、鍋、お玉、ラップなどの調理機材のありかなど、ありとあらゆる勝手が違うからです。

 

これは本当に悩ましいところです。

 

実家に人が集まるという事は、料理の量はいつもの倍以上。包丁も違えば鍋も調理をするガス台の火力も違います。

 

いつもの慣れた環境とは勝手が違います。

 

当然、材料も作る料理の量も大量です。だから、その材料を無駄に出来ないという思いで必死です。しかも、昔からお盆の時期に家族が実家に集まって食べてた料理は料理上手だった亡き母の味。私もそのうちの一人なのですが、今は私が作る係。だから、家族が集まって期待する気持ちを裏切れないとの思いで毎回必死です。

 

母の料理の中でも特に茶碗蒸しは近所でも評判の味でした。でも、その味が当たり前の味でしたので他の茶碗蒸しを食べるまでは母の茶碗蒸しが特別なものだとは気付きませんでした。

 

母が亡くなった後に実家に家族が集まり、茶碗蒸しを食べながら皆が口々に言うのです。

 

『お母さんの茶碗蒸しの方が美味しかった。』と。

 

母が亡くなった今、茶碗蒸しを作るのは私の役目。だから、この一言が悔しくて悔しくて。こんな事になるとは思っていなかったので母の茶碗蒸しのレシピを訊いていませんでした。今でも生前に訊いておくもんだったと後悔先に立たずです。

 

今年もそんな思いで茶碗蒸しを作りました。

 

私は母の料理のレシピを一つも知りません。

 

なぜ、料理上手だった母に料理の作り方を訊かなかったか?

 

その理由の一つは、母は料理をいつも適当に作っていると思っていたからです。でも、今思えば、全く適当じゃなかったんですよね。人数が多くても少なくても適当に入れていたという材料も調味料も母の頭の中では計算されていて、夏場や冬場では塩分の量も違っていたのだと思います。

 

何でそう言う事に気付かなかったのだろう?

 

毎回、毎回、実家で料理を作るたびにそう思います。どっかにレシピ帳が置いてあったりするのじゃないかと思ったこともありましたけど、母はそんな几帳面な性格じゃなかったので、そんなものあるはずもありません。

f:id:orangelamp8:20170811221954p:plain

  

そんなこんなで出来上がった今年の茶碗蒸し。見た目的には、も出来てないし、表面もつるつるの良い感じです。

 

私は期待を胸に家族の反応を待ちました。

 

娘は一番初めに茶碗蒸しを食べて『パパの茶碗蒸し、いつも通りで美味しいよ』

 

と言ってくれていますが姉も父も伯父もいとこも中々、茶碗蒸しを食べてくれません。ドキドキして待っていると父が一言

 

『これはお前が作ったの?』と

 

『そうだよ。』と私が答えると、

 

『ふ~ん。美味しいね。』と言ってくれました。

 

母亡き後、父は茶碗蒸しを他所では食べなくなりました。父が言うには『他所で食べてもお母さんの茶碗蒸し以上に美味しいものはない。』だからだそうです。

 

父は昭和の男です。

 

母の料理を面と向かって美味しいと母に伝えた事はないような気がします。いつも黙々と食べては、茶碗や湯呑を掲げて、お替りを催促するような男です。

 

でも、母亡き後は『お母さんのあの料理は美味しかった。』と頻繁に言います。

 

その度に私は『なぜその一言を生きている時に言ってあげなかったの』と言いますが、父は苦笑をするだけです。

 

だから、私は自分が食べておいしいと思った時や嬉しかった時には素直に感謝の気持ちを相手に直接伝えるようにしています。

 

反面教師ですね。

 

だから、娘も私と一緒で美味しいものは素直に美味しいと言ってくれます。

 

こちらは、子は親の鏡と言ったところでしょうか。

f:id:orangelamp8:20170811222310p:plain

なんだかんだで、今年もみんなで楽しく料理を囲んで食事をすることが出来ました。みんな口々に美味しい美味しいと言ってくれたので頑張った甲斐もあり嬉しかったですね。

 

天国の母も、私の茶碗蒸しを褒めてくれるかなぁ。

 

 

最後まで読んでいただいてありがとうございました。感謝いたします。