発信者と受信者の話。
私は40代のおっさんです。それなりに生きてきて色んな人と出会い、色んな人と別れて決ました。色んな人。そう今回も人の話を書きます。
発信者と受信者の話。
世の中にはいろんな人が居ますよね。もちろん私もそんな人の一人です。普段、生きていて色んな人が居るなぁってつくづく思います。
『悪性リンパ腫』で入院していた8か月間。この様な色んな人に出会う機会が沢山ありました。
と言うより入院生活は暇なので私が好きな人間観察が本当に捗りました。それこそ私が入院していた血液内科と言う病棟は白血病や悪性リンパ腫や骨髄腫と言った死を連想させる病気で入院している患者さんばかり。
私が育った家が商売をしていたことも営業職に就いたことも人間観察をするようになった大きな要因だと思います。
その任がん観察を通して分かった事があります。今回はそれを書いていきます。
私は長年の人間観察を経て、世の中の人って2種類の人が居るんだなって、特に思いました。
その2種類は発信者体質の人と受信者体質の人の2種類です。
発信者は自分から発言したり行動して物事を発信していく人の事です。
受信者は自分からは動かずに他の人から言われたことを出来るだけ守ろうとしている人の事です。
こんな考えをしたのは別に入院生活の中だけではないのですが、世の中の人を見ていたら、大体の人がこの2種類に分類されるんです。
まあ、社会的立場や自分のポジションなどもあるので見えにくい場所ってありますけどね。発信者の人でも会社では先輩や上司の前、営業成績が悪かったりすると発信しにくいですよね。受信者の人でも、人に教える立場だったり、育てる場合は発信しなければいけない場面も多くなると思います。
この本来発信者が発信できない。受信者が受信できない。と言った場合には、この2者にストレスがたまるわけです。
体育会系で俺は男だ!!!って言う発信者体質の人が営業の仕事していて、営業成績が上がらずに発言しなくなって、ストレスがたまり鬱になる。
よくある話です。
子育て中の受信者体質のお母さんが普段は発信する側じゃないのに子供にあれこれ教えたり、言いきかせたりすることでストレスを抱えてしまって育児ノイローゼになる。
これもよくある話だと思います。
つまり、男だろうと女だろうと老いも若きも自分のスタイルと違う生き方を強いられてしまうと大きなストレスを抱えると言う訳なんです。
発信者が発言することが出来ない場合になぜストレスを抱えるか?
と言うと、自分の商人欲求が満たされないからだと思います。発信者の人は人に指示してその人が指示通りに動くと喜びを得ます、自分で行動を起こしても結果を見る事で自分の存在感を周りにアピールして、自分の意見に賛同を得る事によって自分の存在意義を得て自己承認欲求を満たしているのじゃないかと思います。
受信者が発信することで何故ストレスを抱えるか?
一言で言うと自分お言葉に自信が無いからです。受信者の多くは幼い頃から周りに大きな発言力を持った発信者の存在があったはずです。この大きな発言力がある発信者の存在が受信者を形成していくのです。
分かりやすく言うと、今、ドラマでやっている『過保護のカホコ』のお母さんです。
大きな発言力がある発信者は自分の指示通りに動く人の事を気に入ります。でも、その人が言う事を聞けば聞くほどその欲求はエスカレートしていきます。それは何故かと言うと発信者は自分の言葉で人が動いたりすると自己承認欲求が満たされて気が大きくなります。
どんどん、どんどん大きくなります。
私の言う事が絶対だと。言わんばかりに。
でも、こういう大きな発言力を持った発信者は自分の言う事を誰もきかなくなったり、誰も動かなくなったりすると、とたんに元気がなくなります。
それは何故か?
自分の言葉で誰も動かなくなると、自分が間違っているのかと思って不安になります。だから、何も言えなくなります。
発信者が何も発信しなくなると大きなストレスになります。
ストレスがたまるとノイローゼになったり鬱になったりします。
受信者の場合はどうでしょう?
受診者の多くは発信者と逆で、発信者の言葉や指示通りに行動することによって、自己承認をしていきます。指示通りしなければ発信者から叱責されますから必死に指示に従います。
大きな発言力を持った発信者とその指示に忠実に従う受信者の関係。
母親と娘に多く見られるパターンだと思います。特に母親と一人娘だったり、長女か末っ子の娘に多く見られます。←私の持論ですが。
何故一人娘かと言うと、母親と同じ同性だから余計に何で私と同じことが出来ないのとか思ってしまうのではないかと思います。で長女はお姉ちゃんでしょって言われて育ちます。では、何で末っ子かと言うと、お兄ちゃんやお姉ちゃんは成長と共に分別が付いてきて母親が言っていることが必ずしも正しいと思わなくなります。
だから、母親の指示に従わなくなったりします。
発信者である母親にとっては大きなストレスですよね。
だから、そのストレス発散も相まって幼い末っ子に母親の発信が集中する事になります。これは、末っ子たまったものじゃありませんにょね。だって、逃げ場がありませんもん。お兄ちゃん、お姉ちゃんと同意見だったとしてもお母さんに怒られると思うとそうもいきませんし、お兄ちゃんとお姉ちゃんには、『お前はいつも母親のいう事ばっかり聞いて!』と言われたりします。
末っ子ちゃんは、受信者のエリート街道まっしぐらになります。
こうして育った受信者のエリートは、自分から発言することが出来なくなります。発言したら行動したら、大きな発信者のお母さんに私の言う事聞きなさい!とか勝手なことやらないの!って、言われるわけです。
だから、発言も行動も出来なくなります。
こうして育った受信者さんは、どんどん自分が喋る事。行動する事に自信が持てなくなるので委縮していきます。
逆に親が受信者だったら、その子供は発信者に育ちやすくなると思います。何を言ってもきいてくれる。ちょっとわがままな人間に育つかもしれません。
もちろん、父親、母親、男の子、女の子逆の場合もあります。
これまで書いた通り、どういった人間になるかは、家庭の環境なんです。私は人と話す時に、目の前の人はどういうタイプの人間だろうという事を考えたりします。
発信者なのか受信者なのかも考える事もあります。
完全に2種類ではなくて、うまくバランスをとってる方も多いと思います。こういった方々は見ていて本当にスマートだなって思います。
入院していた時に多かったのはお見舞いに来た奥様の殆どが発信者タイプの方が多く、入院患者の旦那さんが受信者のタイプが多いと思いました。
殆どがこのケースでした。
『ちゃんと食べなさい。』『洗濯物はきちんと分けなさい。』『髭を剃りなさい。』
いつも発信者の奥様が受信者の旦那さんに叱責していることが多く見受けられました。
でも、これって患者と家族と言う立場だから、病気が不安で喋れない発信者の旦那さん。普段発信者の旦那さんが家に居ないから不安になっている奥様がストレスで発信する側になっているのかなって思ったりもしました。
このケースの様に、人生の中で大きなトラブルがあったりすると、それまで発信者だった人が発信しなくなったり、受信者側の人が発信したりするようになります。
ここで面白いのが今まで受診者だった人が発信するときの姿は、その受信者の近くに居た大きな発信者の姿にそっくりなんです。
笑っちゃうほど。
ここで注意しなければいけないのは、それまで受診者だった人が発信側に廻ると言葉を知らないので、相手を大きく傷つける事があるという事です。発信者の場合は常に発言しているので言葉を知ってます。相手との距離感だったり、言葉の言い回しだったり、言葉を選んだり出来ます。
でも、普段発信してない人は経験不足なので思った事を思った言葉で言ったりします。
この言葉が周りで聞いてても辛辣すぎるんです。
逆に発信者が受信側に廻ると、今度は聞く側になるので聞くだけでもストレスなんです。この場合の発信者によく見られるのはよく言う逆切れするパターンです。
発信者と受信者が何かの原因で立場が逆転するパターンなんて、きっと目も当てられない事になるでしょう。
修羅場になること間違いなしですね。
私もこの修羅場に何度も出くわしましたが、人間穏やかに生きて行きたいものですね。気を引き締めて、気をつけて生きて行きたいと思います。
今回は、発信者、受信者と言うテーマで書いてみましたが、あくまでも私の持論です。
読者の皆様はどちらのタイプですか?色々、周りを見渡してみると面白いかもしれません。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。感謝いたします。